Various Technics

ヒプノセラピーの様々なテクニック

ヒプノコーチング®︎ なりたい自分になる暗示を入れるセッション

ヒプノコーチング®︎はクライアントが望むゴールを達成するためにステップを踏んで実行していくことを後押しするセラピーです。

その手順は次の通りです:

  • クライアントが望むゴールに向かうためのプログラムに本当に参加する意志があるかどうかを確認します。(本心でのやる気がなければなかなかうまくいきません。時に、頭(顕在意識)ではそうありたい/なりたいと思っていても無意識が抵抗している場合があります。その辺りを聞き取りながら明らかにして行きます。)
  • セラピストは、クライアントが問題解決、あるいは望むゴールに向かうためのクライアントのモチベーション、すなわち誰かのためではない、クライアントご自身の個人的な利益を確認します。(無意識はとても個人的です。自分のためでないと動きません)
  • ゴールイメージを作成します。(暗示文を作成します)
  • 具体的な行動計画を立ててゴールイメージを具体的に思い描けるようにし、そのイメージと同一化させます。(催眠誘導で無意識にゴールイメージを植え付けます)
  • 必要であれば誘惑や障害に打ち克つ術を見つけます。
  • ゴール達成

このように、ヒプノコーチング®︎ではクライアントからじっくりとお話しを伺い、クライアントとの信頼関係を築いた上でクライアントが望むゴールを達成できるよう伴走者として、またコーチとして後押ししていくことを目的としています。

<暗示とは>

私たちは日常で実に様々な暗示に晒されています。

幼い頃は親や身近な家族からいろいろな価値観や習慣を刷り込まれてきたと思います。

学校に通うようになると教師やクラスメートなどから、これはいいとか悪いとかの多様な価値観を植え付けられてきたのではないでしょうか。

長じて社会人となってからも、会社員であれば会社が求める社員像を無意識に演じるということがあるでしょう。

また、テレビなどのメディアやSNSが発信する情報にも私たちは日々接しています。

私たちの行動はこれらに大きく左右されているのです。

これらは全て「暗示」いうことができます。そう、暗示は私たちの意識が気づかないところで無意識に働きかけているのです。

テレビで頻繁に流れるコマーシャルを見ていると、スーパーに行ったときについその商品に手が伸びてしまうということはないでしょうか。最近では人気Youtuberが流す動画に影響されることも多々あるのでは? インフルエンサーはまさに人々の無意識に働きかけているのです。

暗示とは、無意識に働きかけるものなので、普段はそこに意識は向きません。でももし自分にとって不都合な暗示に自分が縛られていたらどうでしょう?

例えば、幼い頃に犬に吠えられてからというもの、大人になった今もどんなに小さな犬でもそばにくると怖いとか。階段から落ちて以来高所恐怖症になったとか。決まった条件下でパニック障害を起こしてしまうとか。

経験することが強烈だと、一発で強い暗示になってしまうことがあります。

暗示は繰り返されると習慣になるという性質もあります。タバコを吸うと落ち着くという快の経験を繰り返すとそれが習慣になります。ドラッグもそうですね。夜眠れないと思って毎日やっぱり眠れない、を繰り返すと眠れない自分が習慣化されてしまいます。

もちろん暗示は悪いことばかりではありません。ものを学ぶということは無意識に暗示を繰り返し落とし込むことです。自転車に乗るのも語学を学ぶのも、楽器の演奏もスポーツも、ありとあらゆる新たなことを学ぶとき、私たちは暗示を使っているのです。

だとしたら、ご自分にとってより良い暗示をインストールした方がお得なのではないでしょうか?

そんな時にヒプノコーチング®︎がお役に立てるかもしれません。

<ヒプノコーチング®︎はこんな人におすすめ>

  • 減量して自分の理想のスタイルを実現したい
  • タバコを辞めたい
  • 睡眠障害を治したい
  • パニック障害を治したい
  • 色々な恐怖症(高所恐怖症、狭所恐怖症など)を治したい
  • お金を稼ぐことに対するブロックを外したい
  • 転職したいけれど勇気が出ない
  • 事業を立ち上げたいけれども二の足を踏んでいる
  • 家の片付けをしたいのになかなか手をつけられないでいる
  • 会社でのプレゼンが苦手
  • 会社で部下や上司とうまくコミュニケーションが取れない
  • パートナーとのコミュニケーションがうまくいかない

など様々なことに対応できます。

<注意していただきたいこと>

望むゴールを達成するのはあくまでクライアントご本人です。セラピストは伴走者にすぎません。プログラムに主体的に参加する意志があることが大前提となります。セラピストがなんとかしてくれると考える依存的な方には向きません。

退行療法 無意識を掘り起こして自分を癒すセッション

ヒプノセラピーと聞くと、年齢退行やインナーチャイルド療法、前世療法を思い浮かべる人が多いかもしれません。胎内退行も含め、これらは退行療法と呼ばれます。

<なぜ退行療法を行うのか>

クライアントにとって有益な暗示をインストールしようとしても、ネガティブな感情やトラウマ、〜ができないといった制限のブロックの方が強くて、望むゴールになかなかたどり着けないという場合があります。そのような時、退行療法はセラピーをぐんとスピードアップする有効な手段となります。

退行療法は潜在意識の中に眠っているネガティブな感情や制限を催眠下で掘り起こして解放するヒプノセラピーの大変有効なテクニックです。

年齢退行

自分が望むゴールに向かうのを阻んでしまう原因となった出来事の起きた時(大抵自分ではいろいろなことがコントロールできない、うんと幼い頃です)まで催眠誘導によってさかのぼり、潜在意識の中からその問題の記憶やイメージを掘り起こします。

そしてその記憶やイメージを自分にとって肯定的な認識、学びへと変化させます。

これが年齢退行です。

大人になった今も感じるネガティブな感情(恐れ、悲しみ、怒り、罪悪感、傷心など)や制限された決断(私は〜ができない、というような思い込み)の原因のほとんどは、幼かった頃の経験にさかのぼることができます。

小さい子供だった私たちは、物事を小さな枠組みの中で、しかも一方向からしか見ることはできませんでした。

ですから、幼い頃に無意識の中にプログラミングされてしまった恐れや悲しみ、怒り、罪悪感、傷心などのネガティブ感情や制限を催眠誘導によって堀り起こし、それを解放するのです。

インナーチャイルド療法

年齢退行を行うと大抵傷ついた幼い自分が出てきます。

インナーチャイルド療法は、年齢退行の中で出てくるこの「内なる傷ついた子供」を扱います。

多くの小児行動心理学者は、人は0歳から6、7歳くらいまでの間にその人の性格や行動パターンの基礎を身につけると述べています。

乳幼児期はスポンジのように様々なことを吸収していくと言われます。それは知識だけではなく、親や身近な人の気分の移り変わりを察する能力についても言えるのです。

幼い子供は世界を自分中心に見るため、親や身近な人の反応を自分が引き起こしていると感じます。

ですから、父親と母親が喧嘩しているのも自分のせい、特に母親が辛そうにしていると、それも自分のせいだと感じてしまいます。親に余裕がないために子供をじゃけんに扱ってしまった場合など、子供は自分は愛されていない、あるいは愛されるには値しないと感じてしまうこともあります。

このように幼い頃に傷ついてしまった自分(インナーチャイルド)を大人になった自分が癒すというワークがインナーチャイルド療法です。

年齢退行とセットで行うことの多い療法です。

胎内退行

クライアントを年齢退行している時、問題となる最初の出来事に戻るよう催眠誘導するとお母さんのお腹の中にいた頃に戻ることがあります。

最近では胎内記憶のある子供も増えているようです。

たとえ胎児だったとしても意識ははっきりとあり、お母さんの感情や時に周りにいるお父さんや祖父母の反応にも気づいています。

つわりで苦しいお母さんの感情を感じ取って、それを自分のせいだと感じたり、お姑さんとの関係に悩む母親の感情を自分のせいにしたり。

上の兄弟がいるために忙しそうでイライラしている母親を感じて、自分は生まれていいんだろうかと悩む場合さえあるのです。

インナーチャイルド療法同様、胎児である自分と大人の自分との会話を通じて小さな枠組みでしか見ることのできなかった幼い胎児の自分を癒して行くワークが胎内退行です。

前世療法

トラウマの原因を探る場合、年齢退行や胎内退行ではクライアントの今の人生しか扱うことができません。

時に、問題の根っこはクライアントの過去世の記憶やイメージにある場合があります。

とても不思議ですが、私たちの潜在意識には過去世から連なるあらゆる記憶が貯蔵されているようなのです。

もちろん、クライアントが体験する前世あるいは過去世が本当にあったものなのかどうかは証明することはまずもってできません。

けれども、前世の記憶のある子供達について書かれている「前世を記憶する子どもたち」(イアン・スティーヴンソン著)で世界各地から寄せられた1000件に及ぶ生まれ変わり事例の検証報告がなされているように、少なくとも前世を全く否定することはできないのでなないか、と思われます。

日本にも東京の日野市程久保に「勝五郎生まれ変わり」の伝承があります。文政5年(1822年)に国学者の平田篤胤(ひらたあつたね)が書いた報告書「勝五郎再生記聞」の中で勝五郎の再生について書かれています。この話は後に小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)によって紹介され、海外でも知られるようになりました。

このように、しばしばトラウマの根っこが前世に由来することもあるのです。前世のイメージの中にある、と言ったほうがいいかもしれません。

前世療法で扱うのはトラウマだけではありません。今もずっと引きずっているネガティブな感情、自分には〜できないという制限、人間関係(親子関係、パートナーとの関係、嫁姑など)を始めさまざまな問題を対象としています。

これらを年齢退行同様、前世や過去世に遡って問題の根っこを掘り出し、その記憶やイメージを自分にとって肯定的なものに再認識し、そこから学びを得て行くというのが前世療法なのです。